いろいろな文書とその役割 

■◇■いろいろな文書
 印刷物(文書)には、いろいろある
 見て楽しい、美しい、読んでわかる、すぐにわかる、理解できる、きれい。。。
   これまでは、文書を見たり読んだりするだけでよかった
 印刷は、印刷屋さんやデザイナーといった、プロの仕事だった
 コンピュータが進化し、ワープロの性能がよくなり、私たちは自分で文書を作成するようになった
 そこで、問題が起きてきた

 素人が、見よう見まねで作成した文書は、日本語の文化を壊すだけではなく、その目的を達成できない
 見づらい、理解しにくい、わかりにくい…
 
 これからの社会人は、自分の目的を達成させるために、(これまでプロの技であった)
 「デザイン」「レイアウト」といったノウハウの基本を学ぶ必要がある

 文書を作成するときはまず、その目的を意識するとよい
 その目的によって、作る技法が大きく違ってくるからである

 A.パッと、人目を引く
   ポスターや掲示物、広告など
   まず人目を引き、いくつかのキーワードを相手の記憶にインプットするための書類である
   そのために、画像や写真などのデザインを考え、キャッチコピーを工夫する

 B.一目でわかる
   ビジネス文書 と呼ばれる書類
   用紙一枚に収めた、文字数の少ない文書である
   形式が決まっているため、どこに何が書かれているかを、みんなが知っている

 C.理解・納得させる
   レポート、企画書、論文などの各種文書
   読んだ相手に、理解・納得させるには、ある程度以上の文字数が必要になる
   また、わかりやすく説明するためには、内容を整理して見出しを付けたりもする
   文字が長く続くと、読みづらくなる
   見やすく改行を入れたり、頭出し(書き出し)の位置を工夫する


■◇■画像と文字を入れた書類
 画像や文字を組み合わせて文書を作成する場合は、デザインが大切になる
 コツは、
  1.自分の好みや趣味を出さない
  2.誰に見せるものか を考え、相手に合わせる
  3.一番先に見てもらいたいことを、一番目立たせる
  4.次に見てもらいたいことは、二番目に目がいくようにデザインする


■◇■文字の量の違いとレイアウト
 ビジネス文書の形式は、文字が少ない書類を作成するときの基本である
 ビジネス以外の場面でも、用いられる
   学校からの配布物、招待状、町内会のお知らせなど、いろいろあるが
 多くの場合は、ビジネス文書の形式を用いて作成される
 多くの人はその形式に慣れていて、必要な情報をすぐに読み取れるからである

 伝える情報量が多く、文字数が多くて一枚の紙に収まりきらないような一般の書類を作成するときは、
 作成の仕方を、ビジネス文書のばあいとガラリと変える
 基本的なレイアウト(余白・行数)が違うのである

  余白を、ビジネス文書より少なく、一枚に入れる行数を多くする
      ※ 文字が多くなったら、ギュッと詰める ⇒ これがコツ